「嬉野市塩田津伝統的建造物群保存地区保存計画」
(嬉野市教育委員会,2005年8月)
塩田津は塩田川に面した河港町で、町並みの成立起源は天正期に遡ると見られる。江戸期には蓮池藩西目の行政拠点、長崎街道の宿駅としても発展し、江戸後期から明治期にかけて居蔵造町家が建ち並ぶ重厚な町並みを形成した。山沿いの地に寺院が立地し、川沿いには座蔵や土蔵が建ち並び、多良往還沿いに残される居蔵造町家と相まって独特の景観が残されている。これらの町並み景観を形成する伝統的建造物群の保存と歴史的景観の形成を図るための保存計画で、河港の景観保存と景観形成に配慮し、6種に及ぶ伝統様式を採用した点に特色が見られる。この保存計画に基づいて2005年12月国の74番目の重要伝統的建造物群保存地区に選定。『塩田津の保存計画─嬉野市塩田津伝統的建造物群保存地区保存計画解説書』(嬉野市教育委員会、2006年3月)収載。
保存計画の策定は、塩田町教育委員会、佐賀大学、熊本大学、久留米工業大学との共同作業の成果です。 |

中町東側の景観

中町西側の景観

下町塩田川沿いの景観 |